毎日書くつもりはなかった『日日』を書き始めて、10日経った。700~800字くらいの感覚で、なんでもないことをつらつらと殴り書きしている。
日記的な意味合いもエッセイ的なニュアンスも意識しない、正直もうすでに何を書いたかもよく憶えていないくらいのものを書いている。ただ、その瞬間本音であることは間違いない。
始めた理由がいくつかある。
長らく離れていた文章を書くという行為に触れ、慣れたかったということ、何をやるでもない日々の中で、何かやっている自分を積み上げたかったということ、そんで、そういう自分の欲求のついでに、誰かに何か少しでも影響を与えられたなら嬉しいということ、これらを満たす可能性のある最小の行動として、この『日日』を選んでみた。
10日間やってみた感想としては、まず、文章を書くことにはだいぶ触れられている感覚がある。本当に久しくこうやって書くことがなかったので、殴り書きとはいえ難しい。思うように言葉が出てこない。けど、始めた日から比べてみれば少しはペースが速くなった気がする。
何かやっている自分を積み上げることはできたかというと、単純に10個の文章があるのを見て「何かやった気分」に浸ることはできている。何もやらなかった日々と比べれば、それは段違いの密度がある日々に感じる。錯覚でもいい。
人に影響を与えられたかというと、それはわからない。わからないけど、『日日』をシェアして、何かを書く人の存在が確認できた。自分の行動が誰かの生活の中にあることを確認できたことが、とても嬉しい。それらに目を通すことがまた自分の生活の一部となる。この、時間と空間を超えた、インターネットの海に漂う特有の体感を、また求め始めているのかもしれない。