共感できないうた町に流れてひとり
共感できないうた
町に流れてひとり
共感できないうた
町に流れてひとり
間取り分の生活
暇がカレンダーを埋めているので
あなたには会えません
夏になると思い出す
冬のアイスってうまいのよ
朝は眠いし
昼は眠いし
夜は眠いし
眠らないと眠いし
眠ると眠いし
雲一つあること
空なら晴れ
心なら曇り
ジンジャーエールの海に浮かべた
氷で出来た短命の大陸
プルタブが
今日一日を落とした
少々苦いコーヒー飲み干す
トンネルをストローにして
僕を吸い込む未来の切れ端
人間という
いずれ死ぬ病
毎朝の缶コーヒーの売り切れは
俺の仕業か
世の戦友か
ばちんと
初めて電球が切れて
この町での暮らしが
部屋を照らした
湯上がりの風だけを着る
ワンルーム
今日を生きていたい0時過ぎ
扉に未来を飾りつけたら
この不自由もそこそこ愛おしい
夜をめくる手が止まらない
おかしいな
時間が解決してくれるって
聞いていたんだけどな
カーテンを開けた時
誰かの朝になりたくなった
蝉が鳴けば
桜が咲けば
そういうふうに
わたしが居ればを見つけたい
空に浸した指の隙間から
夢がこぼれて
頬に
まるで涙のよう
言葉に寄り添う
感情同士の
似ているところを
探し合う
ただ、ここにいる。